第1回 日本看護評価学会学術集会
日本看護評価学会は本年3月に設立された新しい学会です。看護領域で行われる様々なシステムの改善をより確かな評価によって進展させるために、評価の理論や実践、方法論の開発・洗練を目指しています。看護の評価は古くから行われてきましたが、1980年頃に、看護の質を主として記録から遡及的に評価して行う“nursing audit”が紹介され、看護の質保証への関心が急速に高まりました。“Phaneuf Audit”や“Quality Patient Care Scale (Qual PACs)”など、個々の看護師の行為とか個々の患者が受けたケアを評価するツールに熱い視線が注がれたのですが、実際にやってみると非常に多くの時間を要したので、普及しませんでした。以来20数年経ちますが、この間、わが国の看護評価に関する議論は低調だったように思います。情報化が長足の進歩を遂げた現在、色々なデータを駆使して看護の評価を多様な視点から研究することが可能になってきました。再び看護評価の研究・開発を盛り上げていきたいと思います。多数の皆様のご参加と研究成果のご発表をお待ちしています。
理事長 菅田 勝也
テーマ | 再び歩き始める看護評価 |
---|---|
会期 | 2011年 3月4日(金)・5日(土) |
場所 | 東京大学 本郷キャンパス 医学部教育研究棟 |
プログラム
- 講 演
- 「わが国における看護評価の歴史と新学会への期待」
- 草刈 淳子(四日市看護医療大学 特任教授, 愛知県立看護大学 名誉教授・元学長)
- 「管理職の仕事を評価する-チーフナースのコンピテンシー・モデル-」
- 宗村 美江子(虎の門病院 副院長・看護部長)
- 「わが国における看護評価の歴史と新学会への期待」
- シンポジウム
- 「クリニカル・インディケータをつかう」
- 司会 岩崎 榮(NPO法人 卒後臨床研修評価機構 専務理事)
- シンポジスト:
- 林田賢史(産業医科大学病院医療情報部 副部長・准教授)
- 寺井美峰子(聖路加国際病院医療安全管理室 セーフティマネージャー)
- 木下佳子(NTT東日本関東病院 副看護部長)
- 秋山智弥(京都大学医学部附属病院 副看護部長)
- 「感染対策のアウトカムを評価する」
- 司会 操 華子(国際医療福祉大学大学院医療福祉学研究科 教授)
- シンポジスト:
- 藤田烈(東京大学大学院医学系研究科生物統計学/疫学・予防保健学)
- 坂木晴世(国立西埼玉中央病院 感染症看護専門看護師)
- 辻明(防衛医科大学校病院 輸血・血液浄化療法部長)
- 坂本史衣(聖路加国際病院医療安全管理室 インフェクションコントロール・プラクティショナー)
- 「クリニカル・インディケータをつかう」
- 一般演題(口演)
- 交流集会(インフォメーションエクスチェンジ)
タイムスケジュールを含んだ詳しいプログラムはこちら。